米国最高裁判所全裁判官一致によるSamsungへの支持と意匠特許侵害損害賠償に関する規則変更 

2016年12月6日Samsung Electronics Co. Ltd. et al. v. Apple Inc.事件、No. 15-777 (U.S. December 6, 2016)において、米国最高裁判所は、意匠特許侵害の損害賠償に関する定義が記載されている35 U.S.C. §289についての解釈を行いました。289条では、特許意匠を「製品(article of manufacture)」に適用する人物は、侵害の責任を問われ、「総利益のある程度まで特許所有者に対して責任を負う」と記載されています。この背景には、従来「製品(article of manufacture)」は、意匠特許により網羅される製品全体を意味すると解釈されていたことがあります。しかし、本日の全裁判官一致の判決によると、米国最高裁判所は、SamsungがAppleのスマートフォン意匠特許を侵害していることについての従来の解釈を適用して、連邦巡回の判決を覆し、「「製品(article of manufacture)」という用語が、消費者に販売される製品と該製品の構成要素との双方を、別途に販売されるかどうかにかかわらず、網羅するほど幅広いものである」としました。この結果、米国最高裁判所は、(i) Samsungのスマートフォンのどの部分が「製品(article of manufacture)」を構成するか再評価し、(ii) それに応じて損害賠償額を再度計算するように、連邦巡回に本件を差し戻ししました。

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