米国特許商標庁(USPTO)は、地球温暖化緩和試行プログラムを発表する通知を連邦官報(Federal Register)に掲載しました。米国商務省商務次官(知的財産担当)兼USPTO長官のKathi Vidal氏は、先週コロラド州にて開催されたAPA(先端研究プロジェクト庁)-エネルギーサミット(Advanced Research Projects Agency-Energy summit)におけるスピーチにて、この試行プログラムについて発表しま した。
この試行プログラムでは、温室効果ガスの排出削減により地球温暖化を緩和する技術に関する適格な非仮実用特許出願は、実質上の第一次アクションまで審査が繰り上げられる(特別な資格が与えられる)ことになります。出願人は、現行の早期審査プログラムもしくは優先審査プログラムの要件を満たす必要はありません。
米国商務省商務次官(知的財産担当)兼USPTO長官のKathi Vidal氏は「これは、地球温暖化などの主要な技術分野を含め、イノベーションを奨励し、温室効果ガスの排出削減によりイノベーションの広範な影響を最大限とするための継続的な取り組みの一環である」と述べています。
この試行プログラムは、環境品質、省エネ、再生可能エネルギーの開発、温室効果ガスの排出削減、またはその他の気候関連テーマに関連する特許出願の早期審査に向けたUSPTOの取り組みの一環として実施されるものです。温室効果ガスの削減を促進することで、地球温暖化に対する回復力と適応力を強化する取り組みを補完することを目的としています。
USPTOは、2022年6月3日に試行プログラムへの参加の請願書(petitions)の受付を開始します。試行プログラムは、2023年6月5日まで、またはUSPTOが1,000件の許可可能な請願書を受理するまで、いずれか早い方で、USPTOの判断で事前に終了することもあることを条件として利用することができます。
この試行プログラムの条件、資格要件、およびガイドラインに関する追加情報は、連邦官報通知およびUSPTOの特許地球温暖化緩和試行プログラムのウエブページでご覧いただけます。